報告書

平成23年度 ものづくり競争力研究会 報告書
「ものづくり産業のイノベーション促進策に関する調査研究」

厳しい経済環境下にあって、我が国のものづくり産業が競争力を維持強化していくためには、技術革新、市場創造などのイノベーションが不可欠であり、近年、ものづくりのイノベーションを促進する鍵として、部素材産業の役割に注目が集まっている。
我が国の部素材産業は、世界的に高いシェアを有する分野が数多く存在し、加工技術の蓄積を活かした高度部素材産業の集積を生み出し、完成品メーカーと一体となった材料開発に強みを発揮するなど、いわば我が国ものづくりのイノベーションの土台(底力)ともなっており、日本が世界のものづくりのハブ機能を担う要因にもなっている。また、我が国の大学・研究機関においても、新たな部素材開発において、世界的な研究成果を挙げてきた歴史がある。
そこで本調査研究では、我が国の部素材産業の現状を整理分析した上で、先進企業へのインタビュー調査を実施するとともに、当研究所内に設置したものづくり競争力研究会において、先進企業の事例研究を中心に検討を行った。
これらの分析と研究会での検討を踏まえ、4つの提言をとりまとめたものである。